指導者不足の現状とこれからのソフトテニス指導者の在り方
学校や地域で深刻化する「指導者不足」。部活動の外部化が進む今、ソフトテニス現場で起きている課題と、これから求められるコーチ像・解決策をコンパクトに整理します。
指導者不足の背景
近年、ソフトテニスだけでなくスポーツ全体で「指導者不足」が深刻化しています。かつては教員が自然と部活動を担っていましたが、働き方改革の進展により、部活動の外部化・地域移行が加速。現場は指導者の質と量の両面で新たな課題に直面しています。
地域クラブ・民間スクールでの人手不足

部活動の外部化が進むなか、民間スクールや地域クラブでは質の高いコーチ人材の確保が必須に。しかし、活動時間が平日夜間・週末に集中し、社会人や学生コーチの兼務も難しい場面が増えています。結果として、競技人口の増加に対して受け皿が不足する傾向が顕著です。
- 募集は集まるが、稼働できる時間帯が合わない
- 初級〜中級を教えられる人はいるが、戦術まで指導できる人が少ない
- 安全管理・大会帯同など付帯業務の負荷が高い
指導者不足がもたらす影響
技術・戦術レベルの格差拡大
指導の質に差があると、同じ練習量でも成長速度に大きな開きが出ます。中高生期に正しいフォームや戦術理解が得られないと、後年のパフォーマンスや伸びしろにも影響が残ります。
子どもたちのモチベーション低下

勝てない、上達を実感できない、褒められない――そんな環境では継続が苦痛になります。やがて競技人口が減少し、スポーツ文化の継承にも陰りが出ます。楽しさを伝える存在として、指導者の役割は決定的です。
コーチという職業の可能性と必要性
地域では指導者不足を補うために外部コーチ制度が広がりつつあります。筆者も母校の外部指導員として大会の監督や日々の練習に参加。大学生コーチという新しい立場が、練習環境の改善だけでなく既存指導者の学び直し、チームの活性化にもつながると実感しました。
最新のトレンド共有/ICT活用の推進/選手との年齢的距離の近さ
指導の多様化/役割分担による負担軽減/継続的な人材パイプ形成
質の高い指導を広めるためにできること
短期研修や資格制度の整備
未経験者でも安心して現場に立てるよう、短期集中の研修と段階的な資格制度を用意しましょう。理論だけでなく、安全管理・指導の言語化・練習設計など現場直結の内容が鍵です。
レベル | ゴール | 主な内容 |
---|---|---|
Lv1(基礎) | 安全に楽しく教えられる | 基本フォーム/用具管理/声かけ・誉め方 |
Lv2(実践) | 学年・レベル別練習を設計 | ドリル構成/評価とフィードバック/ゲーム理解 |
Lv3(戦術) | 試合で勝てる戦術を指導 | 配球・ペア連携/スカウティング/大会運営 |
オンライン学習・教材の活用

- 動画教材でフォームを反復学習
- ウェビナーで最新戦術をアップデート
- チェックリストで練習設計を標準化
情報発信の場としての「Hitting」

Hittingはソフトテニスに特化した、指導者と生徒をつなぐプラットフォーム。初心者に優しい基礎解説から、試合で勝つための戦術・トレーニングまで、日々の練習に直結する情報を提供します。2025年夏にはウェビナー開催予定。暑さで屋外練習が難しい時期でも、オンラインで差をつけられます。
参考:スポーツ指導の外部化や地域移行の流れは各自治体で進行中です。背景理解には 文部科学省(MEXT) の公開資料も役立ちます。
まとめ
指導者不足は人手の問題にとどまりません。指導の質が競技の未来を左右する以上、今こそ「指導者を育てる」仕組みづくりが必要です。コーチの役割を再定義し、教育・育成・支援を整えることで、ソフトテニスの魅力を次世代へ確実に引き継げます。
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