植田 璃音(うえだ りお)選手 — プロフィール・戦績まとめ―高田商業の怪物

植田選手の写真
植田璃音(高田商業)徹底解剖|史上初の偉業「2年連続単複2冠」を達成した怪物
小田嶋俊佑
著者:小田嶋俊佑 (おだじましゅんすけ) Hitting編集部長
レジェンド解剖 現代ソフトテニスの完成形

植田 璃音(うえだ りお)選手 — 史上初「2年連続単複2冠」を達成した高田商業の怪物

ソフトテニス界の名門・高田商業高校で「絶対的エース」として君臨した植田璃音選手。2024年・2025年のハイスクールジャパンカップ(ハイジャパ)において、史上初となる「2年連続シングルス・ダブルス優勝(2冠)」という歴史的偉業を成し遂げました。その圧倒的な実績、清明学園時代からの軌跡、そして「考えて崩す」という独自のテニス哲学を、使用ギアやペアの変遷とともに徹底解説します。

主要出典:ソフトテニスマガジン、JSTA公式記録、YouTube各チャンネル、関連ブログ記事 等。

プロフィール・経歴

世代最強後衛の基本データ

植田璃音選手

  • 氏名:植田 璃音(うえだ りお)
  • 所属:高田商業高等学校(奈良県)
  • 出身中学:清明学園中学校(東京都)
  • ポジション:後衛(ストローカー)
  • 利き手:
  • 主な偉業:ハイスクールジャパンカップ シングルス・ダブルス 2年連続優勝(2024-2025)
  • 選抜歴:YONEXナショナルチーム U-14 / U-17 / U-20 候補

東京都の強豪・清明学園中学校から、奈良県の高田商業高校へ進学という「王道にして修羅の道」を歩み、1年時からナショナルチーム候補(U-14)に名を連ねるエリートキャリアを築いています。

「伝説」への軌跡

中学での圧倒的支配から、高校での覚醒まで

① 萌芽期:東京・清明学園での「4-0」完封劇

激戦区・東京の中学界で頭角を現した植田選手。2021年の第52回全国中学校ソフトテニス大会(全中)では、伊藤幹太選手とのペアで団体戦に出場。船山・山本ペアに対し「④-0」で完封勝利するなど、当時から同世代を凌駕する完成度を見せつけていました。この頃から既に、ファーストサーブの確率と決定力を兼ね備えた「勝てる選手」でした。

② 覚醒期:高田商業での単複制覇(2024年)

高校2年生となった2024年、その才能が爆発します。6月のハイスクールジャパンカップ(ハイジャパ)では、広大なコートを一人で守るシングルスで優勝。さらにダブルスでも結城琉衣選手と組み優勝。「単複2冠」を達成し、一躍世代の顔となりました。同年のインターハイ団体戦でも高田商業の5大会ぶり王座奪還に大きく貢献しました。

③ 完成期:史上初のV2達成(2025年)

3年生となった2025年、パートナーを荻谷侑磨選手に変更して臨んだハイジャパで、再びシングルス・ダブルス共に優勝。前人未到の「2年連続ハイジャパ単複2冠」という記録を打ち立てました。パートナーが変わっても優勝できる事実は、彼の「個」の強さが別次元にあることを証明しています。

戦績まとめ(主要タイトル一覧)

植田璃音選手の主な戦績

学年大会名種目結果パートナー
2021中3全国中学校大会(全中)団体優勝伊藤幹太
2024高2ハイスクールジャパンカップシングルス優勝
2024高2ハイスクールジャパンカップダブルス優勝結城琉衣
2024高2インターハイ(北部九州)団体優勝
2024高2インターハイ(北部九州)ダブルス3位結城琉衣
2025高3ハイスクールジャパンカップシングルス優勝
2025高3ハイスクールジャパンカップダブルス優勝荻谷侑磨

※2024年インターハイ個人戦では、最大のライバルである東北高校(齋藤・國松ペア)に0-4で敗退。この敗北が2025年の進化の引き金となりました。

プレースタイル分析

「ハイブリッド・ベースライナー」としての進化

思考して、崩す楽しさ

『ソフトテニスマガジン』のインタビューで語った「考えて、崩す楽しさ」という言葉が、彼のスタイルを象徴しています。単なるパワーヒッターではなく、相手の陣形や心理を読み、ショートクロスやロブを織り交ぜて相手を動かし、最後は強烈なトップ打ちで仕留める。「知的なテニス」が彼の真骨頂です。

シングルス技術の応用

シングルス2連覇の実力は、ダブルスでの「守備範囲の広さ」に直結しています。ベースライン際での粘り強さはもちろん、甘いボールを見逃さずにネットに出て決める「オールラウンド」な能力が、ペアの前衛を自由に動かす土台となっています。

最強のパートナー

エースを支えた二人の前衛

結城 琉衣(ゆうき るい):2024年 剛のパートナー

2024年の2冠達成時のパートナー。卓越したポジショニングセンスと決定力を持つ結城選手とのペアは、植田選手の強打を活かす「王道の雁行陣」スタイルでした。

荻谷 侑磨(おぎや ゆうま):2025年 柔剛一体のパートナー

2025年のV2達成時のパートナー。安定感と勝負強さを兼ね備えた荻谷選手とは、より戦術的な深みを持ったテニスを展開。植田選手が「崩し」、荻谷選手が「仕留める」という連携が、史上初の偉業を支えました。

使用装備(ラケット・ガット)

ヨネックスの最新テクノロジーを使用

植田選手はヨネックス(YONEX)のハイエンドモデルを使用しています。「球持ち」と「弾き」のバランスを重視し、自身の「考えて崩す」テニスを具現化しています。

推定使用ラケット:VOLTRAGE 7S

  • シリーズ: VOLTRAGE 7S
  • ボルトレイジ7S

Hitting編集部 注目ポイント

敗北が作った「思考する怪物」

植田璃音選手を「レジェンド」たらしめた最大の要因は、実は2024年インターハイ個人戦での「0-4」の敗北にあるとHitting編集部は推測します。

ハイジャパ王者として臨んだインターハイで、ライバル東北高校(齋藤・國松ペア)にストレート負けを喫した屈辱。この強烈な原体験が、彼のテニスを「身体能力任せ」から「相手を分析し、崩すプロセスを楽しむ」スタイルへと昇華させました。

また、爆発力のある結城選手とのペアから、安定感のある荻谷選手とのペアへの変更も見逃せません。パートナーの特性に合わせて自身の役割を「剛」から「柔剛一体」へとアジャストさせた修正能力こそが、史上初の2年連続2冠を生んだ真の要因でしょう。

今後の進路と可能性

大学界、そして世界へ

高田商業の卒業生は、日本体育大学、早稲田大学、明治大学といった関東・関西のトップリーグへ進むのが通例です。植田選手の実績を考えれば、これらの強豪大学での即戦力としての活躍は確実視されます。

また、ナショナルチーム(U-20、一般)での活動も期待されます。国際大会で、韓国や台湾の強豪相手に彼の「インテリジェンス・テニス」がどう通用するのか。日本のソフトテニスファンの夢を背負う存在になることは間違いありません。

まとめ

植田璃音選手は、中学時代の全中優勝、そして高校での「史上初ハイジャパ単複2冠V2」という輝かしい実績を持つ、現代ソフトテニス界の最高傑作です。しかし、その強さの根源は才能だけではなく、敗北から学び、プレースタイルを進化させ続ける「思考力」にあります。大学、そして世界へ羽ばたく彼の今後の活躍から目が離せません。

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