著者:小田嶋俊佑
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Hitting編集部長

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Practice Guide

【2026年】ソフトテニス 中学生の上達法。 近道はない、だから 「基礎の積み重ね」が強い

Soft Tennis Improvement Guide for Junior High School Players
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「ソフトテニスが上手くなりたい」「中学で強くなりたい」と思っている人は、たくさんいます。でも最初にお伝えしたいのは、ある日あることを変えたら一気にトップを狙える、という飛躍はまずないということ。意識が変われば上達のスピードが上がることはありますが、それが勝利に直結するとも言い切れません。 では何をすればいいのか。長年プレーしてきた実感として、答えは基礎の積み重ねです。この記事では、一本打ち・正面ボレー・サーブ&レシーブを軸に、中学生がコツコツ強くなるための考え方と練習をまとめました。

先に覚悟してほしいこと:急にうまくなる方法はない

SNSや動画では「これだけで変わる」「一瞬でうまくなる」といった言葉をよく見かけます。ヒントとして役に立つものはたくさんありますが、それ一つで日本一になれるような魔法は、残念ながらありません。

じゃあ、どうすればいいのか。答えは地味です。

根っこが弱い木は、すぐ倒れてしまいます。
基礎を固めた根の強い木は、簡単には倒れません。ソフトテニスも同じです。つらくて地味な基礎練習こそ、試合で崩れない自分をつくります。

基礎の優先順位は、次の順番で考えてみてください。

  • まずはストロークの基礎を築く「一本打ち」
  • 前衛をやるなら「正面ボレー」
  • その次に「サーブ&レシーブ」

つまらない、地味な練習です。でも、これが一番大切です。

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基礎① ストロークの土台をつくる「一本打ち」

なぜ一本打ちから始めるのか

ストロークは、後衛なら打てなければ話になりません。そして前衛でも、ストロークは必ず打ちます。つまりポジションに関係なく、全員の土台になる技術です。その基礎を築く練習が、一本打ちです。

一本打ちで意識したいこと
  • 一球ずつ丁寧に、狙った場所へ打つ(回数をこなすだけにしない)
  • 打点に入る足の運びを、毎回そろえる
  • 「手首を返して」ではなく、「ボールを相手コートの深いところに落とす」など、結果や目標に意識を向ける
  • ミスしたら、すぐに理由をひと言で確認する(足が止まった、打点が近かった、など)

派手さはありませんが、一本打ちを地道に続けた選手は、試合の苦しい場面でも崩れにくくなります。

基礎② 前衛は「正面ボレー」から

前衛になるのであれば、まず正面ボレーです。ポーチやスマッシュなど華やかなプレーに目が向きがちですが、正面に来たボールを確実に決める、またはしっかり返すボレーが土台になります。

  • ラケットを振り回さず、面をつくって「当てる位置」を安定させる
  • 足を止めずに、小さくステップを入れてボールに近づく
  • 「相手コートのどこに置くか」を毎回決めてから打つ

正面ボレーが安定してくると、ポーチに出るときの判断や動きにも余裕が生まれます。

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基礎③ サーブ&レシーブは試合の始まり

ソフトテニスのすべてのポイントは、サーブとレシーブから始まります。始まりのサーブ&レシーブは、本当に大切です。

サーブ:まず「ファーストサーブを入れる」

ファーストサーブの確率が低いと、セカンドサーブで攻められる場面が増えます。目安としてはファーストサーブの確率7割以上を目標にすると、ゲームが安定しやすくなります(あくまで目標の目安です)。

  • トスの位置を毎回そろえる(トスがぶれると打点もぶれます)
  • 握る力を抜き、肩の入れ替えと腕の自然な回転を使って振る
  • 「サービスボックスの角を狙う」など、狙いを具体的にする
レシーブ:まず「返す」「深く返す」

いきなり強打を狙わず、構え・ステップ・打点をそろえて確実に深く返す。ここが安定すると、ラリーに持ち込める試合が増えます。

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基礎の「質」を上げる5つの考え方

同じ時間練習しても、上達に差が出ることがあります。差が出やすいのは、練習の「質」です。基礎練習にそのまま使える考え方を5つ紹介します。

① 「今日の課題」は1つに絞る

一度にたくさんのことを直そうとすると、どれも定着しません。「今日は打点への入り方だけ」のように、練習前に1つ決めましょう。

② 意識は「体」ではなく「ボールの行き先」へ

運動学習の分野では、体の部位に意識を向ける指示(内的焦点)より、結果や目標に意識を向ける指示(外的焦点)のほうが、動きがスムーズになりやすいとされています。

場面×「腰を回して前腕を回内させる」
○「ボールを相手コートの深い位置に落とす」
サーブ×「手首のスナップを効かせる」
○「サービスボックスのコーナーを狙う」
スプリットステップ×「膝を素早く伸ばして跳ぶ」
○「床を強く押して反発をもらう」
③ 振り返りノートを3行書く

練習後に「できたこと」「できなかったこと」「明日の課題」を書きます。書くことで、練習の中身が頭に残りやすくなります。

④ ミスの理由をその場で考える

ミスをしたら、感情ではなく「足が止まった」「打点が遅れた」のように、技術面の原因を数秒で考えるクセをつけます。これが、試合中の修正力につながります。

⑤ 毎日15分の積み重ね

週末にまとめて練習するより、毎日15分の素振り、シャドーフットワーク、体幹トレーニングを続けるほうが、動きの定着には向いています。スマートフォンで自分のフォームを撮影して、イメージとのズレを確認するのもおすすめです。

中学生の体で気をつけたいこと

急に動きがぎこちなくなる「クラムジー」

成長期は、骨が急に伸びて、頭の中のボディーイメージと実際の体の大きさにズレが出ることがあります。これまでできていた打点に入れない、足が動かない、といった不調は「努力不足」とは限りません。

  • 焦って練習量を増やさず、基礎の動きを見直す
  • ストレッチで柔軟性を保つ
  • 別の動き(自転車、雑巾がけなど)も取り入れ、体の使い方を整え直す
腰の痛みを我慢しない

ソフトテニスは、腰を反らす・ひねる動きが多い競技です。成長期は骨がまだ完成していないため、腰に負担がかかりやすい時期です。ももの前後(大腿四頭筋・ハムストリングス)の柔軟性と、体幹の安定性を日頃から整えておきましょう。

【腰の痛みがあるとき】
練習後も腰の痛みが続く、反らすと痛むといった症状がある場合は、自己判断で練習を続けず、整形外科を受診してください。腰椎分離症などの診断・治療は、必ず医師の指示に従ってください。

メンタルとペアの力

サーブ前のルーティンを決める

緊張すると動作が早くなり、リズムが崩れます。サーブ前に毎回同じ動作をする「ルーティン」を決めておくと、落ち着いて入りやすくなります。

  • 狙うコースを一点見つめる
  • ボールを同じ回数つく
  • 深く息を吐く
  • 「次!」「落ち着いて」など、決めた言葉を心の中で唱える
ミスの直後の言葉を変える

「またやった」「自分はダメだ」ではなく、「次は膝を使おう」「打点を前に」といった次にやることを具体的に言葉にすると、気持ちを切り替えやすくなります。

ペアには「未来の言葉」を

ソフトテニスは、ペアとの関係が勝敗を大きく左右します。ため息や責める言葉は、ペアを萎縮させてミスを増やしてしまいます。

避けたい言葉「なんで簡単なボールをミスするの?」「もっと動いてよ」
おすすめの言葉「次はファーストサーブを確実に入れよう」「相手のレシーブが深いから、少し下がって構えよう」

ミスしても責められない安心感があるからこそ、ポーチに出るなどのチャレンジができます。

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3年間のロードマップ(目安)

ステージごとに課題を決めておくと、基礎練習の意味を見失いにくくなります。以下はあくまで目安なので、自分のペースに合わせて使ってください。

基礎徹底期
入部〜3か月
グリップの習得、ラリーを続ける、スプリットステップの習慣化。まずは「楽しさ」を知り、ミスを恐れない。
技術拡張期
4か月〜1年
クロス・ストレートの打ち分け、ファーストサーブの安定、前衛と後衛の役割理解。部内の試合形式で経験を積む。
実戦習熟期
2年生
セカンドサーブ(スライスなど)、得意な得点パターンを1〜2つつくる。ミスの原因を自分で考える。
戦術深化期
2年後半〜3年
サインプレーの精度、相手の弱点分析、ペアとの言葉でのコミュニケーション。
完成期
引退試合前
ファーストサーブ7割を目安に維持、ルーティンの徹底、後輩に教えることで自分の理解を深める。

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※本ロードマップは目安です。個人差があります

一人で難しいときの環境づくりと保護者の関わり方

部活だけで足りないとき

部活動の地域移行が進む中で、専門的に教えられる顧問や指導者が不足している学校もあります。人数が多いと、球拾いや順番待ちの時間が長くなり、基礎のフォームを個別に見てもらう機会は限られがちです。

そんなときの選択肢の一つが、ソフトテニスに特化したレッスンマッチングサービス「Hitting」です。全国大会出場経験のある大学生コーチなど、ソフトテニスを深く知る指導者から、一人ひとりに合わせたアドバイスを受けられます。少人数のレッスン形式なので、一本打ちや正面ボレー、サーブ&レシーブといった基礎を、近くで見てもらいながら繰り返せるのが魅力です。(料金や開催内容は公式ページでご確認ください)

保護者の方へ
  • 十分な睡眠(成長期は8〜9時間が目安)と、たんぱく質・カルシウムを意識した食事
  • 「なぜ勝てないの」「あの子より上手くなれ」といった言葉は避ける
  • 技術の細かい指導は指導者に任せ、「見守ってくれている」という安心感を届ける

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よくある質問

一本打ちとは何ですか?

ラリーを続けることよりも、一球ずつ丁寧に、狙った場所へ打つことを重視する基礎練習のことです。フォームや打点、足の運びを確認しやすいのが特長です。

前衛と後衛、どちらの基礎を先にやればいいですか?

どちらのポジションでもストロークは打つので、まずは一本打ちでストロークの基礎を固めましょう。そのうえで、前衛なら正面ボレー、その次にサーブ&レシーブへ進む流れがおすすめです。

基礎練習がつまらなく感じます。

地味でつまらなく感じるのは自然なことです。「今日は打点だけ」「今日は深さだけ」と、毎回小さな課題を決めると、成長を実感しやすくなります。

調子が急に落ちたときは、練習量を増やすべきですか?

成長期のクラムジーの可能性もあります。焦って量を増やさず、基礎の動きの確認やストレッチを優先してください。痛みがある場合は、医療機関に相談しましょう。

1日どれくらい自主練すればいいですか?

長時間より、毎日15分程度の素振りやフットワーク、体幹トレーニングを続けることをおすすめします。疲れや痛みがある日は無理をしないでください。

まとめ

この記事のポイント
  • 急にうまくなる方法はない。上達の土台は基礎の積み重ね
  • 順番は「一本打ち」→(前衛は)「正面ボレー」→「サーブ&レシーブ」
  • 意識は体ではなく、ボールの行き先へ。課題は1日1つに絞る
  • 成長期は無理をせず、腰の痛みは医師に相談。ペアには「未来の言葉」を

基礎の練習は、つらくて地味です。でも、地道に続ければ、本当に強くなります。根っこの強い木が倒れにくいように、基礎を固めた選手は、試合の大事な場面で崩れにくくなります。

つらいけれど、コツコツ。この積み重ねを、ぜひ徹底してください。

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