小田嶋俊佑
著者:小田嶋俊佑 (おだじましゅんすけ) Hitting編集部長
選手特集 上宮高校の至宝・高校生日本一の前衛

福井竣也(上宮高校)の全軌跡:ジュニアから2026年ハイスクールジャパンカップ制覇までの強さ分析

福井竣也選手

日本の高校ソフトテニス界を牽引する名門・上宮高校(大阪府)。その輝かしい伝統を受け継ぎ、次世代の至宝として全国にその名を轟かせているのが前衛の福井竣也(ふくい しゅんや)選手です。

2026年のハイスクールジャパンカップで見事にダブルス優勝を果たした福井選手について、ジュニア時代からの歩み、戦績、そして強さの秘密をわかりやすく徹底解説します!

福井竣也選手のプロフィール

基本情報

福井竣也選手のプロフィール写真

福井選手の3つのキーワード

  • 中学・高校の異なるカテゴリーで「団体・ダブルス」日本一を達成
  • ハイジャパ2026 ダブルス覇者・圧倒的なゲームメイク力
  • 相手の心理をハッキングする「動」と「静」のポジションワーク
選手名(漢字)福井 竣也
選手名(読み)ふくい しゅんや
所属校上宮高校(大阪府) – 3年生
出身中学上宮学園中学校(大阪府)
ポジション前衛
出身地奈良県北葛城郡王寺町
出身ジュニア王寺ジュニア
プレースタイル圧倒的な戦術的インテリジェンスと、相手の心理を揺さぶるポジションワーク

※学年などの情報は2026年6月の大会優勝時点の情報を基準としています。

ジュニアから高校までの経歴と歩み

奈良から大阪の名門へ、エリート街道の軌跡

1. ジュニア時代:才能の芽生えと運命の交錯

福井竣也選手のソフトテニスキャリアは、奈良県王寺町の「王寺ジュニア」から始まりました。小学4年生時の2019年3月、「第18回全国小学生ソフトテニス大会」の男子4年生ダブルスで的場颯斗選手とペアを組み、見事全国3位に輝きます。

実はこの時、同じく3位の表彰台にいたのが、のちに上宮高校でペアを組み日本一になる福田喜大選手でした。小学生の時にライバルとして出会った二人が、のちに同じ高校で日本一になるという、ドラマのような伏線がここから始まっていたのです。

2. 中学時代:上宮学園中での全国制覇と先輩への憧れ

中学からは大阪の名門・上宮学園中学校へ進学。濱中純誠選手との強力なペアで大阪代表として活躍し、2023年3月の都道府県対抗全中大会では団体戦で準決勝に進出。さらに同年8月の全国中学校ソフトテニス大会(全中)では、チームの主軸として男子団体日本一を達成しました。この功績により、地元・王寺町の町長室へ表敬訪問も行っています。

この中学時代、福井選手は上宮高校の先輩である広岡宙選手がハイスクールジャパンカップで優勝する姿を見て、「自分も絶対にこの大会のダブルスで優勝する」と心に誓ったそうです。

3. 高校時代:熾烈な校内競争と一般トップレベルへの挑戦

上宮高校に進学後は、1年生から頭角を現します。2年生時の2025年インターハイ大阪府予選(個人戦)では、ベスト4をすべて上宮高校が独占するという超ハイレベルな「同士討ち」の中、濱中選手とのペアで見事に優勝。大阪王者となりました。

さらに3年生になる直前の2026年2月には、日本のトッププロや社会人が集まる「全日本インドア選手権」に須原蒼選手とのペアで出場。最高峰のスピードと洗練された戦術を肌で体感し、これが前衛としての守備力と判断力を大きく進化させるきっかけとなりました。

主な戦績・大会記録まとめ

主要大会での華麗なる記録

時期 大会名 成績 ペア / 所属
小学4年時 第18回 全国小学生ソフトテニス大会(4年生の部) 第3位 的場 颯斗(王寺ジュニア)
中学3年時 第34回 都道府県対抗全日本中学生大会(団体) 準決勝進出 大阪府代表(濱中純誠)
中学3年時 第54回 全国中学校ソフトテニス大会(全中団体) 団体優勝(日本一) 上宮学園中学校
高校2年時 第59回 全日本私立高校選抜大会(個人) ベスト8 濱中 純誠(上宮高校)
高校2年時 インターハイ大阪府予選(個人) 優勝 濱中 純誠(上宮高校)
高校2年時 2026年 全日本インドア選手権 予選ブロック出場 須原 蒼(上宮高校)
高校3年時 第55回 ハイスクールジャパンカップ2026(ダブルス) ダブルス 優勝(日本一) 福田 喜大(上宮高校)

2026年ハイスクールジャパンカップ優勝の舞台裏

伝統校に5年ぶりの栄冠をもたらした劇的なドラマ

準決勝:崖っぷちからの大逆転劇

相手は、今大会で1ゲームも落とさずに勝ち上がってきた勢いのある岡崎城西高校(愛知県)の2年生ペア、塚本光琉/山田健太郎ペア。試合序盤、相手の猛攻に押されてゲームカウント0-2とリードされ、第3ゲームもポイント1-3と、あと1ポイントで敗退決定という絶体絶命のピンチに追い込まれました。

しかしここで福井選手は冷静にタイムアウトを取り、福田選手と意思を統一。ポジショニングの深さを変えて相手のアタックを誘い、見事にミスを誘発してこのゲームを奪い返します。ここから流れを完全に引き戻し、最終ファイナルゲームを⑦-4で制して、劇的な大逆転勝利を収めました。

決勝:若手の猛追をいなした「大人のテニス」

決勝の相手は、近畿大高専(三重県)の勢いある2年生ペア、保海郁弥/山口義人ペア。序盤は上宮ペアが2ゲームを先取するも、相手後衛の思い切りの良いシュートボールで2-2と追いつかれるシーソーゲームに。

しかし、ここでも全日本インドアなどの大舞台を経験してきた福井選手の知略が光りました。強打に対して力で対抗するのではなく、ボールの「緩急」やコートの「長短」を巧みに使い分け、相手の打ち急ぎを誘います。再びもつれ込んだファイナルゲームを⑦-4で制し、ゲームカウント④-3で見事、高校生日本一の座に輝きました!

プレースタイル&強さの秘密を徹底分析

相手後衛を翻弄する、インテリジェンスの塊

① 相手後衛の心理をハッキングする「揺さぶり」

相手の後衛がラケットを引く瞬間や、ボールを打つ直前に、わずかにポジションを前後にシフトさせます。この「動」と「静」のプレッシャーにより、相手後衛は打つコースに迷いが生じ、サイドアウトやネットミスをしてしまうのです。

② 一般トップレベルとの戦いで磨かれた「カバー力」

社会人のプロペアと対戦した経験から、高校生の速い球にも慌てない「視浅的な余裕」を持っています。相手の強打に対して反射的に突っ込むのではなく、あえて一歩引いてショートバウンドで処理するなど、確実なラケットワークでピンチをチャンスに変えるフォロー力が抜群です。

③ ゲームの流れを支配する「緩急と長短」

ペアの福田選手が強烈なシュートボールで攻めるのに対し、福井選手はネット際にふわりと落とすショートボレーや、相手前衛の頭を抜くロビングボレーなど、スピードと長さをコントロールして相手のリズムを徹底的に破壊します。このゲームコントロール能力こそが、彼の最大の武器です。

福井選手を支えた歴代・現行のパートナーたち

名コンビたちが紡いだ勝利へのバトン

  • 的なる的場 颯斗 選手:
    王寺ジュニア時代のパートナー。小学4年生で全国3位を掴み取った、福井選手の原点とも言えるペアです。
  • 濱中 純誠 選手:
    中学から高校2年生までペアを組んだ固い絆で結ばれた戦友。全中団体優勝や、インターハイ大阪府予選での完全制覇など、福井選手の黄金期を一緒に築き上げました。
  • 須原 蒼 選手:
    2026年全日本インドア選手権でペアを組み、社会人トッププレイヤーに共に挑みました。この経験が福井選手のディフェンス力を極限まで高めました。
  • 福田 喜大 選手:
    高校3年時に結成された「最強のダブルスパートナー」。シングルス全国トップレベルの福田選手の後衛力と、福井選手の前衛知略が完璧に噛み合い、ハイスクールジャパンカップ2026で日本一の栄冠を掴み取りました。

Hitting編集部 注目ポイント

中学時代からの夢を叶えた「有言実行」の男

大学生の視点から試合やインタビューを分析して、最も感動したのは、福井選手が中学時代に憧れた先輩・広岡宙選手と同じ舞台で、同じように「日本一」の栄冠を掴み取ったということです。

優勝インタビューで福井選手は、「先輩たちの勝ってきた姿を見てきて、自分たちも意地を見せたかったです」と語っています。

名門の看板を背負うプレッシャーを跳ね除け、かつて誓った夢を有言実行したその精神力こそ、中高生の皆さんにぜひ見習ってほしいポイントです!

今後の展望とインターハイへの挑戦

目指すは夏の頂点、インターハイ団体制覇!

ハイスクールジャパンカップでのダブルス優勝は通過点に過ぎません。後衛の福田選手が「これを勢いとして、インターハイの団体を取りたいです」と語るように、彼らの真の目標は、夏の「全国高等学校総合体育大会(インターハイ)での団体戦日本一」です。

王者となった福田/福井ペアに対して、全国の強豪校(尽誠学園や東北高校など)が徹底的に分析して挑んでくることは間違いありません。しかし、厳しい校内競争を勝ち抜き、大逆転劇を演じてきた上宮高校の福井選手なら、そのプレッシャーすらも力に変えてくれるはずです。夏のコートで再び輝く彼の姿から目が離せません!

まとめ

福井竣也選手は、ジュニア時代から常に全国の第一線で戦い続け、中学での全中団体優勝、高校でのハイスクールジャパンカップダブルス優勝と、着実に日本の頂点へと上り詰めてきた超エリート前衛です。しかし、その裏には社会人との試合による学びや、崖っぷちからのタイムアウトでの修正力など、飽くなき探究心と冷静な知略がありました。これからのソフトテニス界を背負って立つ福井竣也選手のさらなる大躍進を、Hitting編集部は全力で応援していきます!

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